江戸東京たてもの園(その8) [名所案内]
おはようございます。
今回は、江戸東京たてもの園の東ゾーンの中でもひときわ目立つ「子宝湯」の紹介です。
この「子宝湯」は、足立区千住元町に1929年(昭和4年)に建てられた銭湯で、1988年(昭和63年)に廃業、1993年(平成5年)に現在地に移築されたそうです。
小金井市にはスタジオジブリがありますが、「千と千尋の神隠し」制作の際には、作品の舞台となった「油屋」の参考にしたとも言われています。
それでは、内部を見てみましょう。まずは男湯から。
脱衣所です。
脱衣所の縁側です。男湯はオープンな造となっています。
浴室です。壁面画は、移築された際に新たに描き直されたもののようです。
女湯との仕切りに施された絵は、タイルに描かれています。
源平合戦の那須与一や、今日の五条の橋の上での牛若丸と弁慶といった、勇壮な題材が描かれています。
次に、女湯です。
脱衣場は、展示ケースが設置され、銭湯として営業していた頃に使用されていた物品の展示が行われています。
広い窓があった男湯とは対照的に、採光用の高窓しかなく、クローズな造となっています。まあ、のぞきとかを考えると当然ですね。昭和初期は、男性側も隠すという発想はそもそも無かったでしょうし。
ベビーベッドや赤ちゃん用の体重計があるところなど、いかにも女湯といった風情です。
広告も、こどものための貯蓄を勧めるものや洗剤など、この銭湯が大活躍していた昭和30~40年代、すなわち、主婦が家庭(家計)を守ることが当たり前だった時代を反映したものが掲示してありました。
浴室の壁面画は、男湯同様、移築時に新たに描き直されたもののようです。男女を仕切る壁がそんなに高くないので、双方の壁面画を見ることができ、男湯・女湯の絵が一つとなって、富士山から箱根までの景色を表しています。
男女の仕切りに設けられた壁の絵は、男湯と同様、タイルに描かれています。「さるかに合戦」と「舌切り雀」といった、広く知られた昔話に題材をとっているところが、こどもを連れて入浴することが多かったであろう女湯らしいところです。
東京周辺は、今も古い銭湯が現役で営業していることが多く、そういった銭湯を回るファンも沢山いらっしゃいます。ただ、実際に使用されているお風呂屋さんをじっくりと見学するのには、多少のコツというか、慣れが必要です。
ゆっくりと銭湯の細部を見学できるのも、フィールドミュージアムたる江戸東京たてもの園の魅力の一つであるように思いました。
今回はここまでといたします。
次回は、これまでで紹介しなかった建物などをいくつか取り上げたいと思います。
ありがとうございました。
今回は、江戸東京たてもの園の東ゾーンの中でもひときわ目立つ「子宝湯」の紹介です。
この「子宝湯」は、足立区千住元町に1929年(昭和4年)に建てられた銭湯で、1988年(昭和63年)に廃業、1993年(平成5年)に現在地に移築されたそうです。
小金井市にはスタジオジブリがありますが、「千と千尋の神隠し」制作の際には、作品の舞台となった「油屋」の参考にしたとも言われています。
それでは、内部を見てみましょう。まずは男湯から。
脱衣所です。
脱衣所の縁側です。男湯はオープンな造となっています。
浴室です。壁面画は、移築された際に新たに描き直されたもののようです。
女湯との仕切りに施された絵は、タイルに描かれています。
源平合戦の那須与一や、今日の五条の橋の上での牛若丸と弁慶といった、勇壮な題材が描かれています。
次に、女湯です。
脱衣場は、展示ケースが設置され、銭湯として営業していた頃に使用されていた物品の展示が行われています。
広い窓があった男湯とは対照的に、採光用の高窓しかなく、クローズな造となっています。まあ、のぞきとかを考えると当然ですね。昭和初期は、男性側も隠すという発想はそもそも無かったでしょうし。
ベビーベッドや赤ちゃん用の体重計があるところなど、いかにも女湯といった風情です。
広告も、こどものための貯蓄を勧めるものや洗剤など、この銭湯が大活躍していた昭和30~40年代、すなわち、主婦が家庭(家計)を守ることが当たり前だった時代を反映したものが掲示してありました。
浴室の壁面画は、男湯同様、移築時に新たに描き直されたもののようです。男女を仕切る壁がそんなに高くないので、双方の壁面画を見ることができ、男湯・女湯の絵が一つとなって、富士山から箱根までの景色を表しています。
男女の仕切りに設けられた壁の絵は、男湯と同様、タイルに描かれています。「さるかに合戦」と「舌切り雀」といった、広く知られた昔話に題材をとっているところが、こどもを連れて入浴することが多かったであろう女湯らしいところです。
東京周辺は、今も古い銭湯が現役で営業していることが多く、そういった銭湯を回るファンも沢山いらっしゃいます。ただ、実際に使用されているお風呂屋さんをじっくりと見学するのには、多少のコツというか、慣れが必要です。
ゆっくりと銭湯の細部を見学できるのも、フィールドミュージアムたる江戸東京たてもの園の魅力の一つであるように思いました。
今回はここまでといたします。
次回は、これまでで紹介しなかった建物などをいくつか取り上げたいと思います。
ありがとうございました。
2015-09-25 05:00
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コメント(2)
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おはようございます。
これで本当に入浴できたら、
もっと雰囲気が味わえると思うんですけどねー。
by はらぼー (2015-09-25 05:50)
はらぼーさん、おはようございます。
私も、風呂に入れたら、相当良いと思いますが、東京都にそこまでの余裕が無いんでしょうね。
実物展示は実際に使わせた方が理解も深まりますね。
コメントありがとうございます。
またいらして下さいませ。
by 讃岐人 (2015-09-25 07:28)